コリドラスの繁殖を考える
cory-paradise
2017/10/30(月)21:14
Moi! こんにちは、cory-paradiseです。
最近、妻がジム通いを始めました。
運動して、お風呂にも入ってくるので帰宅が遅くなりがちです。その分、私は一人の時間が増えるのでのんびり水槽を眺めたりしています。ま、家の事も自分でしなきゃならないですけどね。
そんな話を職場でしていたら、いきなり部下が一言。
えっ!? 課長、奥さんと別居してるんすか!?
・・・その場の全員が凍りついたのは言うまでもありません。部下てめぇ、話ちゃんと聞いてろよ。
その日、部下には残業を言い渡しました。
私もジム通いしようかなぁ。べ、別に不安な訳じゃないんだからねっ!
さ、本題へいきましょう。
少し前に水槽プロフにサブコリ水槽をUpしました。自家ブリードした個体の育成用として使っています。よかったらご覧ください→http://aqualbum.com/aquaprf.php?id=245
ある程度は里子に出したものの、手元にも残しておきたくて選別出来るサイズになるまではと思ってるうちに、どの子も結構なサイズに育ってしまいました。
まだまだ生後一年に満たない子達ばかりなので、このまま成長を見届けたい気もするし、手放すにしても良い飼い主さんの手に渡って欲しい。どうにも複雑な親心です。ただの親バカとも言います。
やはりブリーディングは面白いですし、そこから学ぶことも多いです。
今回はそんなお話も含め、昨年生まれた自家産コリドラス達の紹介とブリーディングへの私なりの想いを語らせて頂きます。
Co.アドルフォイ
アイバンドから吻に向かって鼻髭みたいな表現があることに注目して下さい。
私の経験上ではありますが、これはメス個体には見られず、また全てのオス個体にある表現でもないようです。この子の父親も鼻髭があったのですが、導入した途端あっと言う間にメス個体を孕ませ、おそらく全ての稚魚の父親になった功績の持ち主です。
父親Co.アドルフォイ
どうやらアドルフォイ界隈では鼻髭が「イケメン」の象徴のようです。
もし、ペア飼育していてメス個体が抱卵もしているのに繁殖行動に至らない場合は、イケメン雄を探して導入してみると変化があるかもしれません。ご参考までに。
Co.コンコロール
個体差がありますが写真のようなハイフィンタイプが多いです。
よく広い水槽で水流を強めにするとハイフィンに育つと言いますが、育成水槽は上部&底面フィルターなので水流は決して強くありません。父親個体もハイフィンなので遺伝的要素はあると思いますが、どうしたらハイフィン個体に育つかはよくわかっていないのが実際です。一説には背ビレが擦れるアーチ状の流木を入れると背ビレの成長を妨げるとも言われますが、私はそうゆうレイアウトが大好きで、どの水槽にもアーチ形のレイアウトを組んでいます。
結局のところ理由はわかりませんが、やっぱりハイフィンってかっこいいですよね!
私達は「個性」と言われれば長所であるように思いがちですが、それは人間社会だけのこと。
生物界において他者と異なることは致命的な欠点にもなり得ます。単純に良くも悪くも異質であるとゆうことに他なりません。
この子は産まれつき左目が無く背骨も大きく湾曲しています。いわゆる奇形ですね。
それでも活発に泳ぎますし、餌取り争いでも負けていません。もしかしたら短命に終わるかもしれませんが、毎日精一杯生きています。
この子はCo.コンコロールとCo.ゴッセイのハイブリッド個体です。
基本的に交雑はしないよう注意していますが、人の手でコントロールしきれるものでもないので稀に生まれてきます。体型と体色はコンコロール寄りですが、腹部が若干白く、胸ビレの棘条(きょくじょう)にオレンジ色の表現があります。尾ビレにも模様が残っていますね。
純正のコンコロールと比較すると、違いがよくわかると思います。
中央:ハイブリッド 右:コンコロール
奇形であってもハイブリッドであっても、可愛い我が子であることに変わりはありません。
しかし、この子たちは遺伝子的には明らかに異なる面があります。当然、里子に出すことも子孫を残す訳にもいかないでしょうし、そのつもりもありません。
最後まで責任を持って見届けようと思いますが、果たして生物としての本懐を遂げられずにいることが幸せなのか? ふと、考えさせられます。
繁殖はあくまでコリドラス達の自然な行動ですが、飼育下においては飼育者の意志が魚達の誕生や成長に大きく影響しているのは間違いありません。
何も奇形やハイブリッドが悪いと否定するつもりはありませんが、興味本位で行った結果、人も魚も幸せになれなかった結末もあるのです。そのことは胸にしっかりと留めておきたいですし、それが私にとって繁殖を行うことの覚悟みたいなものです。
何はともあれ、自分の手で育てたコリドラス達は可愛くて仕方ないのは正直なところです。
繁殖を目指すにあたって、少なくとも殖やした魚達をどうするのかまで考えておくことは飼育者の責任であると思いますし、どこまで新しい命の誕生と成長に携わるのかを覚悟してやり遂げる努力をすることがアクアリストにとっての繁殖だと考えます。
「繁殖は産卵で終わらない」これだけは間違いありません。
ただし、これは誰に強制出来る事ではありませんし、純粋に繁殖を楽しむ事もありだと思います。
何より自分の水槽で生き物の誕生と成長を観察出来る喜びは、アクアリウムの最大の楽しみの一つではないでしょうか。是非とも多くの方に繁殖をめざしてほしいですし、願わくは繁殖を志す飼育者と、生まれてくる命達が幸せでありますことを心から願います。
それではまた、Moimoi!
最近、妻がジム通いを始めました。
運動して、お風呂にも入ってくるので帰宅が遅くなりがちです。その分、私は一人の時間が増えるのでのんびり水槽を眺めたりしています。ま、家の事も自分でしなきゃならないですけどね。
そんな話を職場でしていたら、いきなり部下が一言。
えっ!? 課長、奥さんと別居してるんすか!?
・・・その場の全員が凍りついたのは言うまでもありません。部下てめぇ、話ちゃんと聞いてろよ。
その日、部下には残業を言い渡しました。
私もジム通いしようかなぁ。べ、別に不安な訳じゃないんだからねっ!
さ、本題へいきましょう。
可愛い子には旅をさせられず
少し前に水槽プロフにサブコリ水槽をUpしました。自家ブリードした個体の育成用として使っています。よかったらご覧ください→http://aqualbum.com/aquaprf.php?id=245
ある程度は里子に出したものの、手元にも残しておきたくて選別出来るサイズになるまではと思ってるうちに、どの子も結構なサイズに育ってしまいました。
まだまだ生後一年に満たない子達ばかりなので、このまま成長を見届けたい気もするし、手放すにしても良い飼い主さんの手に渡って欲しい。どうにも複雑な親心です。ただの親バカとも言います。
やはりブリーディングは面白いですし、そこから学ぶことも多いです。
今回はそんなお話も含め、昨年生まれた自家産コリドラス達の紹介とブリーディングへの私なりの想いを語らせて頂きます。
Co.アドルフォイ
アイバンドから吻に向かって鼻髭みたいな表現があることに注目して下さい。
私の経験上ではありますが、これはメス個体には見られず、また全てのオス個体にある表現でもないようです。この子の父親も鼻髭があったのですが、導入した途端あっと言う間にメス個体を孕ませ、おそらく全ての稚魚の父親になった功績の持ち主です。
父親Co.アドルフォイ
どうやらアドルフォイ界隈では鼻髭が「イケメン」の象徴のようです。
もし、ペア飼育していてメス個体が抱卵もしているのに繁殖行動に至らない場合は、イケメン雄を探して導入してみると変化があるかもしれません。ご参考までに。
Co.コンコロール
個体差がありますが写真のようなハイフィンタイプが多いです。
よく広い水槽で水流を強めにするとハイフィンに育つと言いますが、育成水槽は上部&底面フィルターなので水流は決して強くありません。父親個体もハイフィンなので遺伝的要素はあると思いますが、どうしたらハイフィン個体に育つかはよくわかっていないのが実際です。一説には背ビレが擦れるアーチ状の流木を入れると背ビレの成長を妨げるとも言われますが、私はそうゆうレイアウトが大好きで、どの水槽にもアーチ形のレイアウトを組んでいます。
結局のところ理由はわかりませんが、やっぱりハイフィンってかっこいいですよね!
他と違うことを個性で片づけてよいのだろうか?
私達は「個性」と言われれば長所であるように思いがちですが、それは人間社会だけのこと。
生物界において他者と異なることは致命的な欠点にもなり得ます。単純に良くも悪くも異質であるとゆうことに他なりません。
この子は産まれつき左目が無く背骨も大きく湾曲しています。いわゆる奇形ですね。
それでも活発に泳ぎますし、餌取り争いでも負けていません。もしかしたら短命に終わるかもしれませんが、毎日精一杯生きています。
この子はCo.コンコロールとCo.ゴッセイのハイブリッド個体です。
基本的に交雑はしないよう注意していますが、人の手でコントロールしきれるものでもないので稀に生まれてきます。体型と体色はコンコロール寄りですが、腹部が若干白く、胸ビレの棘条(きょくじょう)にオレンジ色の表現があります。尾ビレにも模様が残っていますね。
純正のコンコロールと比較すると、違いがよくわかると思います。
中央:ハイブリッド 右:コンコロール
奇形であってもハイブリッドであっても、可愛い我が子であることに変わりはありません。
しかし、この子たちは遺伝子的には明らかに異なる面があります。当然、里子に出すことも子孫を残す訳にもいかないでしょうし、そのつもりもありません。
最後まで責任を持って見届けようと思いますが、果たして生物としての本懐を遂げられずにいることが幸せなのか? ふと、考えさせられます。
繁殖はあくまでコリドラス達の自然な行動ですが、飼育下においては飼育者の意志が魚達の誕生や成長に大きく影響しているのは間違いありません。
何も奇形やハイブリッドが悪いと否定するつもりはありませんが、興味本位で行った結果、人も魚も幸せになれなかった結末もあるのです。そのことは胸にしっかりと留めておきたいですし、それが私にとって繁殖を行うことの覚悟みたいなものです。
あとがき
何はともあれ、自分の手で育てたコリドラス達は可愛くて仕方ないのは正直なところです。
繁殖を目指すにあたって、少なくとも殖やした魚達をどうするのかまで考えておくことは飼育者の責任であると思いますし、どこまで新しい命の誕生と成長に携わるのかを覚悟してやり遂げる努力をすることがアクアリストにとっての繁殖だと考えます。
「繁殖は産卵で終わらない」これだけは間違いありません。
ただし、これは誰に強制出来る事ではありませんし、純粋に繁殖を楽しむ事もありだと思います。
何より自分の水槽で生き物の誕生と成長を観察出来る喜びは、アクアリウムの最大の楽しみの一つではないでしょうか。是非とも多くの方に繁殖をめざしてほしいですし、願わくは繁殖を志す飼育者と、生まれてくる命達が幸せでありますことを心から願います。
それではまた、Moimoi!
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[16]返信
cory-paradise
2017年11月1日
>>13 みやや さん イケメンが全てではないと思いますが、人間も、ねぇ(笑) 人為的な交雑と固定は生物の多様性を探る上では学問として確立されているようですし、考えてみれば世の中にはありふれているのですよね。 人間だけが行うブリードとゆう行為に対して、どのように向き合うか?色んな意見を私も聞いてみたいです。 |
[15]返信
cory-paradise
2017年11月1日
>>14 ちゃーりー さん わかりました。ちょっとレアなおっさんですね。たぶん似た者同士です(笑) |
[14]返信
ちゃーりー
2017年11月1日
>>12 cory-paradise さん 私はちょっとアレなだけです(`・ω・´)普通のオッサンです! |
[13]返信
みやや
2017年11月1日
うちにはイケメンがいなかったです(;´Д⊂) 頑張って欲しいですね~ 確かにハイブリットはからF2がとれなかったりと遺伝的にも難しい事もあるみたいですし… ただ「作」としてのハイブリットも肯定的には感じてますね(商業ベースに乗せるのは別として) インブリードが進むと~等も聞きますし、 純血維持も自然の広さゆえに成せるのかもしれませんね。 色々な方の価値観を聞けたりとても良い交流になります(^^ゞこういった話好きですね~ |
[12]返信
cory-paradise
2017年10月31日
>>6 ちゃーりー さん おっしゃる事が深いですね〜。哲学しています。 魚にも個性があれば、飼育者にも個性がある。答えもその数だけ存在するのでしょうが、願わくは全てが肯定されて欲しい。それがアクアリウムではないかと思っています。 お越し頂いてありがとうございます。そちらもとんでもない方とお見受けしてますよ。今後ともよろしくお願いします。 |
[11]返信
cory-paradise
2017年10月31日
>>5 もちもち さん おっしゃる通りで、繁殖や育児って本来楽しいものなのですよね。望む望まないに限らず、全ての命は肯定されるべきと思っています。 エバグラさんの成長日記、興味深く拝見しています。 |
[10]返信
cory-paradise
2017年10月31日
>>4 iori さん 憧れを叶えるのもアクアリウムの楽しみですから、意図的にハイブリッドを作出するのもありだと思います。金魚やメダカもそうですしね。ただ、そうなると人の手から離れては生きていけないのでしょうね。そう考えるとエゴなのかなぁと考えてしまいます。 |
[9]返信
cory-paradise
2017年10月31日
>>3 コリだらス さん わかります。本文と矛盾しますが、他と違う子ほど可愛いのですよね。 |
[8]返信
cory-paradise
2017年10月31日
>>2 どぶがい さん とてもわかりやすい事例紹介ありがとうございます。私は学問的な知識はありませんが、感覚的に望ましくない事として認識しています。ですから誰かに押し付けるつもりはないのですが、ご賛同頂いて嬉しいです。 |
[7]返信
cory-paradise
2017年10月31日
>>1 しろ さん お役に立てると良いのですが。アドルフォイに限らず、コリドラスの繁殖には「やる気のある雄」が鍵ではないかと思ってます。 |
[6]返信
ちゃーりー
2017年10月31日
色々考えさせられる日記ですね... 飼育下だから許される個性 自然環境においでは淘汰されてしまう存在 本来なら生まれ出る事の無かったハイブリッド その存在を好むのも 忌み嫌うのも また 人それぞれの個性なのかも 何が正しく 何が正しくないのか 答えは人それぞれなんですよね 1つだけハッキリ言える事は 自然環境に放つべきでは無い これだけですかね? こんな話大好きです(^-^) |
[5]返信
もちもち
2017年10月31日
繁殖は我が家の場合なし崩し的にメダカ(去年冬の初めに産卵したのでしかたなく加温で丁寧に育てましたw)から始まって次にハナビを体験したんですが、稚魚はめっちゃかわいいので毎日のえさやりは楽しいばっかりでしたw今もエバグラさんで毎日楽しいです(*´∀`*)。育てていくうえでつきものの奇形についてはハナビの尾びれが閉じ気味な子がいるのと小型化してしまった子がいるのと黒化している子がいるっていう感じですね~どの子も食欲はあるので生き延びてくれてます(*´ェ`*)やっぱりどの子も同じくかわいいです |
[4]返信
iori
2017年10月31日
しかし自分は自分だけの一匹が欲しくて 俗にいうハイブリッドに憧れているのが正直なところですね。 ウチにも一匹奇形というか障害持ちがいますが 一番の古株で一番愛着もあるんですよね。 |
[3]返信
コリだらス
2017年10月31日
鼻髭始めとても参考になりますm(_ _)m うちにも片目のない自家産コルレアがいますが逆に愛着が湧き我が家のアイドルと化していますよ^ ^ |
[2]返信
どぶがい
2017年10月31日
部下さん 天然ですね(笑) 雑種だと繁殖能力を持たすに生まれたりする場合もあるらしいですが… 日本の川魚の話ですみませんが、シナイモツゴやニッポンバラタナゴといった希少な魚が近縁種であるモツゴ、タイリクバラタナゴと交わることによって遺伝子が失われていくらしいです。 最初は雑種として生まれてくるのですが、だんだんと優勢遺伝であるノーマルモツゴ、タイリクに置き換えられてシナイ、ニッポンの遺伝子は消滅し、絶滅の方向へ向かうみたいです。 生き物の多様性を残すためにも雑種を残さないのは賢明な判断だと私は思います❗ 長くなってすみません。 |
[1]返信
しろ
2017年10月30日
鼻髭イケメンアドルフォイ!!φ(..)めもめも |