コリドラスの濾過を考える③
cory-paradise
2018/03/07(水)13:12
Moi! こんにちは、cory-paradiseです。
今回も引き続き、実際の水槽を例に挙げながらコリドラスに適した濾過ってなんでしょ?とゆう点についてお話ししていきたいと思います。
前回⇒http://aqualbum.com/diary.php?id=1939&pnuserid=608
・・・が、その前にちょっとだけ前回の補足を。
「あー、またこのパターンかよ」って声が聞こえてきそうですね。
ついつい言い忘れてしまって申し訳ありません。たぶんお話しに深みが増すと思いますので、どうぞ生温かい目で見守って下さい。
前回ご紹介したメインコリ水槽には「欲しいコリドラスを集めて愛でる」とゆう目的があります。
つまり願望丸出し&観賞目的用の水槽とゆう訳ですね。それ故に過密飼育となり、対処するための濾過システムを構築する必要があった訳です。
それと同様に、どんな水槽にだって目的があるはずです。
例えば私の場合は収集&観賞・繁殖・育児・育成と大別されます。また、複数の水槽を置ける環境でなければ、いくつかの目的を複合させている場合もあるでしょう。
これは目的によっては濾過システムを縮小させたり、極端な話ですと無濾過も可能であることを示しています。生体が少ない水草メインの水槽や、ベタの単独飼育水槽は代表的な例ですね。
私がご紹介する水槽の多くは、濾過能力を必要以上に見積もっている場合が多いです。
そのため、特に初心者の方は濾過は大きければ良いと誤解されているかもしれません。ですが先に述べたとおり、目的によっては最小限の濾過であってもOKな場合もあるのです。
濾過システムは大型化するほどメンテナンス性が下がります。アクアリウムを続けるコツの一つとしてメンテナンスを簡素化することは、有効な方法なのだと覚えておいて下さい。
では本題に入りましょう。
今回のお話しで取り上げます水槽はこちらです。
サブコリ水槽(ブリード育成用)
【水槽サイズ】60×30×36規格水槽
【フィルター】上部:GEXデュアルクリーン 底面:ニッソーバイオフィルター30
【底床】大磯砂(厚さ5cm)【エアーポンプ】水作SSPP‐7S
【立ち上げ時期】2015年
【生体】Co.アドルフォイ、Co.コンコロール、Co.ジュリー、Co.ゴッセイ(計25匹)
アフリカンランプアイ、幹之メダカ(各1匹)
この水槽の目的はおわかりですね。ブリード個体を育てるための水槽です。
こちらの記事(http://aqualbum.com/diary.php?id=1962&pnuserid=608)で、コリドラスの育児をする際には成長段階ごとに複数の隔離箱や水槽を用いて仕分けすることの必要性をお話ししていますが、それは体長が3cm未満の稚魚と呼べる段階までのお話しです。
市場に流通するような幼魚サイズと呼べる段階になると、特別な例を除いてこの水槽に集められ、動物性の餌をメインに集中的に成長を促していきます。
つまりこの水槽の特徴は「そこそこ過密で、食べ盛りのコリドラスにたっぷりと餌を与えるから排泄物も多くて水が汚れ易い」とゆう点にあります。それに対処出来る濾過システムとして、物理濾過に優れた上部フィルター、生物濾過に優れた底面フィルターの2段構えとゆう選択をしました。
前回と比較すると、どちらもメインフィルターと言えますし、より役割分担が明確化しています。
ちなみに、ここで育った子たちの大半が里子にもらわれていきます。全てでは無いですが、いずれ里親募集もしたいと思っていますので、現在の里子候補の写真も掲載しておきますね。
2018年3月5日現在 ※昨シーズン産まれた1歳の個体もいます
ではでは、フィルターの構成をご紹介しましょう。
まずは上部フィルターから。
うん、物理濾過に特化していることがおわかりだと思います。
上部フィルターの特性であるメンテナンスのし易さを活かす上でも、マット類のような取り出しが簡単なろ材を多用するのは割とおススメです。
ただし、商品や環境によって交換頻度に差がありますのでご注意ください。
次に底面フィルターです。
注目ポイントは底床に使用している大磯砂の厚さです。
底面フィルターは生物濾過に優れたフィルターですが、底床の厚みが少ないと充分な能力を発揮出来ません。しかし底床を厚くすると内部に汚れが溜まり易く、写真のようにしっかりと汚れを吸い出す正しいメンテナンスのスキルも求められます。
このことからも、この濾過システムを維持する重要なポイントは底面フィルターのメンテナンスにあることがご理解頂けると思います。
しかし、そうは言ってもメンテナンスだけでなんとかしようとするのは大変です。そこで、なるべく底面フィルター内に汚れが溜まらないよう水流を操作するのです。
水流の操作を行うのは上部フィルターの役割です。
とは言え、難しいことではありません。写真のように排水口を水槽壁面に向けるだけでOK。
すると水流は矢印の向きに流れます。特に底面フィルターのパイプ周辺から「すのこ」の埋まっている辺りは強めの水流となるため、糞などの大きめのゴミをなるべく底床内に吸い込ませず、上部フィルターのストレーナー側へと流すことが出来ます。
ただし、水流を止めるようなレイアウトにしたり、底面フィルターを上部フィルターのストレーナー側に埋めてしまうと効果が薄れてしまうのでご注意下さい。
確かに強過ぎる水流は魚にとってストレスになります。
最近はナチュラルフローパイプを使用されているのを多く見かけますが、コリドラスのように生活圏が偏っている魚には、適応できる範囲で上手に水流を活用してみるのも一つの手です。ゴミを一定方向に流すだけでなく、水が淀む場所を作りにくくする効果も期待出来ます。
今回の例はメインフィルターを併用した役割分担をご紹介しました。
片方が停止しても充分まかなえる能力を双方が持っていますので、保険をかける意味でも安心です。
また水流の活用についても触れましたが、これは前回記事のコメントからご指摘頂いた点で、物理濾過を考える上で水流は結構重要ポイントだとゆうことをお伝えするために記載しました。
そして冒頭でお話しした水槽の目的ですが、どんな水槽が欲しいのか願望が明確であればあるほど実現しやすくなるでしょうし、濾過をはじめ、器具類選びに迷うことも少なくなると考えます。
もちろん経験があるからこそ言えることかもしれません。
ですが、何事も初心者ほど自分の願望を話さないと感じるのは私だけでしょうか?
そしてそれは、とても勿体ないことです。SHOPも含め、大抵のアクアリストは相談されれば喜んで相談に乗ってくれるでしょう。また、初心者の発想に思いがけないアイデアを貰ったりもするのです。つまりWinWinになるのですから、もっとお互いに話をすることがアクアリウムにとっても良いことだと思います。
注意点は話の長い奴には相談しない!・・・うん、私のことですね。
それではまた。Moimoi!
今回も引き続き、実際の水槽を例に挙げながらコリドラスに適した濾過ってなんでしょ?とゆう点についてお話ししていきたいと思います。
前回⇒http://aqualbum.com/diary.php?id=1939&pnuserid=608
・・・が、その前にちょっとだけ前回の補足を。
「あー、またこのパターンかよ」って声が聞こえてきそうですね。
ついつい言い忘れてしまって申し訳ありません。たぶんお話しに深みが増すと思いますので、どうぞ生温かい目で見守って下さい。
目的が明確だと、濾過も絞り込み易い
前回ご紹介したメインコリ水槽には「欲しいコリドラスを集めて愛でる」とゆう目的があります。
つまり願望丸出し&観賞目的用の水槽とゆう訳ですね。それ故に過密飼育となり、対処するための濾過システムを構築する必要があった訳です。
それと同様に、どんな水槽にだって目的があるはずです。
例えば私の場合は収集&観賞・繁殖・育児・育成と大別されます。また、複数の水槽を置ける環境でなければ、いくつかの目的を複合させている場合もあるでしょう。
これは目的によっては濾過システムを縮小させたり、極端な話ですと無濾過も可能であることを示しています。生体が少ない水草メインの水槽や、ベタの単独飼育水槽は代表的な例ですね。
私がご紹介する水槽の多くは、濾過能力を必要以上に見積もっている場合が多いです。
そのため、特に初心者の方は濾過は大きければ良いと誤解されているかもしれません。ですが先に述べたとおり、目的によっては最小限の濾過であってもOKな場合もあるのです。
濾過システムは大型化するほどメンテナンス性が下がります。アクアリウムを続けるコツの一つとしてメンテナンスを簡素化することは、有効な方法なのだと覚えておいて下さい。
キーワードはやっぱり役割分担と、水流の向き
では本題に入りましょう。
今回のお話しで取り上げます水槽はこちらです。
サブコリ水槽(ブリード育成用)
【水槽サイズ】60×30×36規格水槽
【フィルター】上部:GEXデュアルクリーン 底面:ニッソーバイオフィルター30
【底床】大磯砂(厚さ5cm)【エアーポンプ】水作SSPP‐7S
【立ち上げ時期】2015年
【生体】Co.アドルフォイ、Co.コンコロール、Co.ジュリー、Co.ゴッセイ(計25匹)
アフリカンランプアイ、幹之メダカ(各1匹)
この水槽の目的はおわかりですね。ブリード個体を育てるための水槽です。
こちらの記事(http://aqualbum.com/diary.php?id=1962&pnuserid=608)で、コリドラスの育児をする際には成長段階ごとに複数の隔離箱や水槽を用いて仕分けすることの必要性をお話ししていますが、それは体長が3cm未満の稚魚と呼べる段階までのお話しです。
市場に流通するような幼魚サイズと呼べる段階になると、特別な例を除いてこの水槽に集められ、動物性の餌をメインに集中的に成長を促していきます。
つまりこの水槽の特徴は「そこそこ過密で、食べ盛りのコリドラスにたっぷりと餌を与えるから排泄物も多くて水が汚れ易い」とゆう点にあります。それに対処出来る濾過システムとして、物理濾過に優れた上部フィルター、生物濾過に優れた底面フィルターの2段構えとゆう選択をしました。
前回と比較すると、どちらもメインフィルターと言えますし、より役割分担が明確化しています。
ちなみに、ここで育った子たちの大半が里子にもらわれていきます。全てでは無いですが、いずれ里親募集もしたいと思っていますので、現在の里子候補の写真も掲載しておきますね。
2018年3月5日現在 ※昨シーズン産まれた1歳の個体もいます
ではでは、フィルターの構成をご紹介しましょう。
まずは上部フィルターから。
うん、物理濾過に特化していることがおわかりだと思います。
上部フィルターの特性であるメンテナンスのし易さを活かす上でも、マット類のような取り出しが簡単なろ材を多用するのは割とおススメです。
ただし、商品や環境によって交換頻度に差がありますのでご注意ください。
次に底面フィルターです。
注目ポイントは底床に使用している大磯砂の厚さです。
底面フィルターは生物濾過に優れたフィルターですが、底床の厚みが少ないと充分な能力を発揮出来ません。しかし底床を厚くすると内部に汚れが溜まり易く、写真のようにしっかりと汚れを吸い出す正しいメンテナンスのスキルも求められます。
このことからも、この濾過システムを維持する重要なポイントは底面フィルターのメンテナンスにあることがご理解頂けると思います。
しかし、そうは言ってもメンテナンスだけでなんとかしようとするのは大変です。そこで、なるべく底面フィルター内に汚れが溜まらないよう水流を操作するのです。
水流の操作を行うのは上部フィルターの役割です。
とは言え、難しいことではありません。写真のように排水口を水槽壁面に向けるだけでOK。
すると水流は矢印の向きに流れます。特に底面フィルターのパイプ周辺から「すのこ」の埋まっている辺りは強めの水流となるため、糞などの大きめのゴミをなるべく底床内に吸い込ませず、上部フィルターのストレーナー側へと流すことが出来ます。
ただし、水流を止めるようなレイアウトにしたり、底面フィルターを上部フィルターのストレーナー側に埋めてしまうと効果が薄れてしまうのでご注意下さい。
確かに強過ぎる水流は魚にとってストレスになります。
最近はナチュラルフローパイプを使用されているのを多く見かけますが、コリドラスのように生活圏が偏っている魚には、適応できる範囲で上手に水流を活用してみるのも一つの手です。ゴミを一定方向に流すだけでなく、水が淀む場所を作りにくくする効果も期待出来ます。
あとがき
今回の例はメインフィルターを併用した役割分担をご紹介しました。
片方が停止しても充分まかなえる能力を双方が持っていますので、保険をかける意味でも安心です。
また水流の活用についても触れましたが、これは前回記事のコメントからご指摘頂いた点で、物理濾過を考える上で水流は結構重要ポイントだとゆうことをお伝えするために記載しました。
そして冒頭でお話しした水槽の目的ですが、どんな水槽が欲しいのか願望が明確であればあるほど実現しやすくなるでしょうし、濾過をはじめ、器具類選びに迷うことも少なくなると考えます。
もちろん経験があるからこそ言えることかもしれません。
ですが、何事も初心者ほど自分の願望を話さないと感じるのは私だけでしょうか?
そしてそれは、とても勿体ないことです。SHOPも含め、大抵のアクアリストは相談されれば喜んで相談に乗ってくれるでしょう。また、初心者の発想に思いがけないアイデアを貰ったりもするのです。つまりWinWinになるのですから、もっとお互いに話をすることがアクアリウムにとっても良いことだと思います。
注意点は話の長い奴には相談しない!・・・うん、私のことですね。
それではまた。Moimoi!
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[14]返信
cory-paradise
2018年3月9日
>>13 みやや さん そう仰って頂けると嬉しいですが、結果論であることは否めないですね。ただ、アクアリウムに関してはそれで良いかと。 みややさんの場合も失敗とまではいきませんが、観察して修正したことで上手くいったとゆう良い例だと思います。 |
[13]返信
みやや
2018年3月9日
流れを気にして2系統の排水をぶつけてゆるい流れを作ってみたりしましたが、 割りと流れある所で良く泳ぐので結局排水向きを合わせて強い流れにしてますね♪ ゴミも同じく上部に吸わせるラインにしてるので結果良しとなりました! いつも深い視点からの日記に改めて自分の環境を照らして比較させてもらえますので助かってます!(^^ゞ |
[12]返信
cory-paradise
2018年3月9日
>>11 オクトパス さん お役に立てれば何よりです。 |
[11]返信
オクトパス
2018年3月9日
>>10]返信<span style="display: none;"> cory-paradise さん 質問へのご回答ありがとうございました。 参考になりました! |
[10]返信
cory-paradise
2018年3月9日
>>9 オクトパス さん ご質問の回答記事を作成しました。よかったらご参考にして下さい。 |
[9]返信
オクトパス
2018年3月8日
>>8]返信<span style="display: none;"> cory-paradise さん ありがとうございます!様子を見て隔離します。 |
[8]返信
cory-paradise
2018年3月7日
>>7 オクトパス さん 取り急ぎ④の回答…と言うか、私の見解ですが。 病気の可能性はありますね。酸欠であれば他のコリも同じ行動をするでしょうし、そもそもコリドラスは口から空気を吸う例は聞いたことありません。通常では見られない行動をとるときは病気を疑った方が良いです。コリドラスのエラは真後ろから見ないと中身が見づらいので、もし、横や前から見て赤くなっているのが見えるのであれば腫れて炎症を起こしている可能性があります。細菌性感染症が疑われるので隔離して新しい水を入れて観察するのがベターです。薬を使うことにもなるかもしれませんから、準備しておくといいですよ。 |
[7]返信
オクトパス
2018年3月7日
>>6]返信<span style="display: none;"> cory-paradise さん えーと、分かりずらかったですね~スミマセン💦 ①は、コリドラスやプレコです ②は60㎝レギュラークラス程度のコリドラス専用を想定しています ④ですが、魚種はCステルバイです。鰓が赤い気がします。(さっき見たら)病気でしょうか? |
[6]返信
cory-paradise
2018年3月7日
>>4 オクトパス さん うーん、ちょっと回答が長くなるので近々記事を作成しての回答でもいいですか?幾つか不明な点があるのでこちらからも質問しますね。 ①中層や上層を遊泳するタイプですか?コリやプレコのように底物ですか? ②どんな水槽に対してでしょうか? ④魚種は何ですか? パコパコとは水面で口をパクパクしている様子のことですか? |
[5]返信
cory-paradise
2018年3月7日
>>3 プテルス さん 最後とは、私の話が長いことに同意されたのですね。w 経験者の話がためになるのは、失敗談があってその上での成功談であるからですよね。うん、完全に同意します。 フィッシュレットは今までで一番気になったフィルターなんですけど、使い所が全く無いので買えずじまいです。 |
[4]返信
オクトパス
2018年3月7日
いつもためになるお話ありがとうございます!いくつか質問です! ①生まれたばかりの稚魚にはやはりスポンジフィルターのほうが良いのですか? ②エアレーションはどの程度必要ですか?(あまり関係ないです) ③上部フィルターでも、吸い込み口にスポンジ”付ける派”と”付けない派”ありますが、どちらがいいでしょう? ④これもろ過とは関係ないですが、最近1匹だけ水面でパコパコいってるこがいます。他のは大丈夫なのですが・・・何か原因等思い当たりましたら教えてください! Ps,里親募集楽しみです♪金欠の僕にはすごーくありがたいです。(笑) |
[3]返信
プテルス
2018年3月7日
水槽は違えど我が家も上部、外部併用で上手くフィッシュレットに糞を吸い取らせる水流を模索中です。 なので、大変為になります(^^) 最後のは完全に同意します。 それぞれ全く同じな物がないので私は永遠の初心者を自負しております。 勿論、経験(失敗含)は大事な事ですけどね(^^) |
[2]返信
cory-paradise
2018年3月7日
>>1 コリだらス さん いえいえ、そう仰って頂けるのはありがたいですが、こじつけが大部分だと思います。w 自然に身に付いたことは何より実践的ですし、その人の水槽を見るだけでも学ぶことがあると思います。そうゆうものを伝えられないかと四苦八苦している次第でございます。 |
[1]返信
コリだらス
2018年3月7日
ある程度は濾過の大小、水流、小さな魚が吸い込まれないか…この辺は自然に身についているものがありますが、理にかなった効率の良い濾過を改めて考えさせられました…(><) |